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英語なあ。

英語が母国語の人はうらやましいなあと思う。
アメリカ人とかさ、たまに日本で「なんで英語の表示ないわけ?」みたいな態度になってたりするくらい(それはここが日本だからだが)、
他国語に興味持たなくても余裕ぽんで生きていける。
インプットも英語、アウトプットも英語。


今日(昨日になっちった)は梅田さんが新潮社のフォーサイト誌サイトに連載されている『シリコンバレーからの手紙』*1を読んだ。
出だしから落ち込んだ(笑)。

 五月三十一日、アップルが「iTunes U」というサービスを開始した。スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、マサチューセッツ工科大学(MIT)など全米の大学の講義(音声、ビデオ)を無料配信するサービスである。ここ五年でアップルは、「iTunes」と「iPod」の組み合わせによって音楽に関するプラットフォームを押さえた。それと同じ仕組みを使って私たちは誰でも(その大学の学生でなくたって)、全米トップクラスの大学の授業を好きなだけ「iPod」にダウンロードして、いつでもどこでも音楽を聴くように講義を受けることができるのである。

シリコンバレーからの手紙  英語圏の「独走」を許す「パブリックな意識」の差

そうなのか。そんなすさまじい事が始まってるのか。。
英語で。


読んでいない人がいたら是非全文を読んで欲しいのだけれど、
梅田さんの危惧にはほんと共感する(してる場合でもないんだけど)。

最近の私の深い危惧は、このまま十年が経過すると、ありとあらゆる分野の「学習の高速道路」が英語圏にのみ敷設され、英語圏に生まれ育つことの優位性が今以上に増幅されてしまうのではないかということだ。

シリコンバレーからの手紙  英語圏の「独走」を許す「パブリックな意識」の差


恐ろしいのは2点。

  1. 世界的な知識の整備が英語で行われること(それに付随するディスカッションのような経験も)
  2. 日本とは比べ物にならない早さで知のオープン化が進んでいること


ぼけーっとしてると、2重の意味で世界から取り残されるのね。
って、梅田さん達みたいに海外で普通に活躍している方って、わざわざこうやって
警鐘ならしてくれてる暇あったら普通はそういう英語摂取デバイドを利用して
他の日本人を出し抜いて思いっきり恩恵に預かっててもまだいける時代だと思うんだけど、
(そういう知の囲い方をしている人は日本にたくさんいるわけだし)
そうじゃないところがほんとにオープンというか。。


ま、ま、ポジティブシンキングでいくと、
世界の多くの他国語を学ぶことについて怠惰な(←ひがみ)イングリッシュスピーキングピープルはインプットもアウトプットも英語しかないけど、
私たちが英語もちゃんとやったらとりあえずインプットは2回路出来るわね、と(アウトプットもまあがんばれば、、)。
それはお得でしょう。
あと、海外の人にとって日本語のハードルが高いっていうことは、日本をある意味で守ってると思うし。
(自分達が出て行くのも大変だけどね^^;)。
いいじゃない、敷居が高くて。


・・と言えるくらいに日本がこれからもcoolでawesomeな文化を、日本語分からない人達が悔しがるような文化を育てて行かないと意味ないんだけど。


そういえばさ、前なぜかこのブログにコメントくれた外国人の人が、英語でブログ書いてるから、てっきりそれが彼の母国語だと思ったらオーストリア人なんだって(ウィーン在住)。何で英語で書いてるの?って聞いたら受信も発信もその方が情報量多いでしょ?だから切り替えたの。だって。こともなげに(ついでにフランス語も使えるらしい。欧州人め)。
そーーーっすよねーーーー。
うーむ。一番強いのは欧州人かも。知識だけじゃなくて、教養も持っていないとだめだよね、って種族だし。



ま、標準が英語なのはしょうがないでしょう。パソコン使うのがしょうがないように。
10年以上も前から「これからは英語とパソコンだ!」なんて言葉はあったわけだし。
逃げ切り出来る世代のの偉い人たちは英語もパソコンも部下に「やっといて」でそのまま逃げ切れるけど、
私達は既に逃げ遅れてるわけで(笑)、
抵抗しようと思ってできるもんでもない。
腹を括ってやるしかないし、これからの生まれる子達は愛国心とか関係なく(というかあるならなおさら)音の認知が固まる前に英語も覚えちゃったほうがいい。
それで助け合う。やれる人はどんどん翻訳したらいいじゃない。日本全体を助けるつもりになって。


オープン性については、そうだなあ、日本ももっとオープンになったほうが得だろうな。
わざわざ英語にしてあげる必要はないと思うんだよね。
もうがんがん日本語でオープンにしちゃう。
価値が有る情報って、興味ある人が訳してくれるよ絶対。とにかくオープンにしちゃえばね。
日本の地位も上がるでしょう。
まず情報が出ないと理解もされないわけで。
逆に言うと、先にオープンにし始めたところから世界に評価され始めるでしょう。
それを見て途端に焦るところ続出みたいな流れになるといいね。
いつだって日本は外圧には弱い。



・・アメリカ人で英語の先生をやってる知り合いが、日本って資格がなくても英語話せるだけで英語の先生になれるよね、アメリカではありえないって言ってたけど、
つまりさ、アメリカにいたらまったく価値がない「英語が使える」ってことが日本だとそれだけで大きな価値になるわけだよね。
それと同じように、最初から英語の文章だとふーんだけど、わざわざ日本語から英語に翻訳されたものっていうのは、少し価値が上なような気がしない?



まあ、なんというか、つまり、私達には摂取するハードルがあるけれども、
その代わり、出す時にも価値が付くような気がするのです。


しばらくはそれで凌いで、
そして、その裏で、もっと英語教育をがんばる(ほとんどの人が抵抗なく英語でものが読める、発信も出来るくらいになるまで)。
私達はそのつなぎの世代ですかね。
きっついけど、結構ダイハード・・かな?がんばるか。

*1:前から思ってたんだけどこのページ、ページタイトルが”web kikaku”なのもったいないよなあ。新潮社とか梅田さんの名前とか入れてあれば検索も引用もしやすいのに