学校は重要です。
ところで学校で得る知識というのはほんとうは副産物で、
本当に習得したいものは「学ぶ力」である。と思う。
人間のびっくりなところは、
本能そのままじゃ生きていけないところ。
生まれてすぐ放置されてたら死ぬし、
その後、”生活の仕方”というのを親やら社会やらから、
20年も仕込まれてやっと、どうにか1人で生きていく。
学ぶのは、基本的な生活の仕方だけではない。
人と上手くやっていったり、失恋くらいじゃ死なない精神(笑)を培ったり、
執着が自分に与える痛手を味わったり、優しい穏やかな心を備えたり、
そうやって心も鍛える。
しかも20歳になったからといって一人前なわけじゃない。
本当の成長はなんとそこから始まったりもする。
人間の世界はとにかく、学ばなきゃいけないことで満ちている。
学ぶことでサバイブしていく人間、
だからなんといっても一番大事なのは、
学ぶ力、だ。しかも自分で。
学校で「さあ学んでみよう」と与えられたサンプル(教科たち)は
確かにつまらなかったかもしれない。
しかしそこを愚直にがんばった人たち、多分勝者だ。
学ぶ対象なんかなんでもよかった。
成績なんてどうでもよかった。
ただ、あのころ私たちがつけなきゃいけなかったのは、
学ぶ力、そのものだ。
自分に理解させる力。
自分をやる気にさせるやり方。
自分が投げ出さないように自分をあやす方法。
自分が無為に生きないための心の持ち方。。
それぞれの、自分の個性にあった学び方を見つけるための、時間。
学習能力。それを武器に、それだけを武器に、生きていかなきゃいけない、
宿命の、私たちに与えられていた、貴重な学生時代。
あのころ、くだらないっていって、勉強を投げていた君達、ねえ、
わからないでしょう。
自分に何がわからなくて、自分が何を、どうすれば習得できて、
そしてそれが自分に取って、どういう意味を持つのか。
せんせいが、いない今では。