旧 はてブついでに覚書。

はてなダイアリーを移植して以降、更新しておらず

身近なコンシエルジュ

ネット上でほんとうにたくさんの人が書評を書いている時代になったので、
本に出会うのが本当に簡単になった。


知識を持つ人の論評的な書評も参考になるけれど、
何と言っても楽しいのは普通の人がブログに書く主観的な感想だ。
楽しい、つまんない、よく分からなかった、ここは感動した、何か受け入れられなかったetc.
何の装飾もなく、率直に書かれたものがいちばん参考になると思う。


他人の話から情報を得るとき、普通私達はその人の人柄と話の内容の距離感を測って理解する。
この人は普段斜に構えてるのにこんなに感動してるんだからすごそうだ、とか
この人の”すごい”はいつもたいしたことないから話半分だな、とか
この人がつまんないというということは多分に文学的なのだな、とか
この人が溜飲を下げているということは下流を叩いただけの本だな、とか
この人が怒っているということは統計に見せかけて推論で物を言った本なのだな、とか
この人が面白がってるということは結構すがすがしい笑いが織り込まれた本なのだな、とか。。。


その人が変に客観的に論評しようとしてくれるものよりは、
その人の性質と、その人の素直な感想の両方をそのまま受け取って
こちらで解釈するのが楽しい。



ただ、自分で本を選んでばかりいると、ウェブと一緒でやっぱり偏りが出てくる。
そこで頼りになるのが、他人が私に”読ませよう”としてくれる本だ。


若い頃はそれでも「お前はこれを読め」みたいなことを言ってくれる人もいた。
けどそういう頃は今よりさらにバカなので(今思えば大変もったいないことに)結構スルーしてきてしまった。
ところが、そういうことを言ってもらえる年でもなくなってきた最近になって、
自分の意思だけの読書じゃブレイクスルー(何のだ)になかなか出会わないことに気づき、
あわてて、ウェブでもリアルでも、”これこれこういう人間に向いたこういう本ない??”と
よく聞くようになった。
ウェブは主に知識的なこと、リアルではそこに人間的なことも加えた感じで
本を紹介してもらっている。


他人から見たほうが、その人が何を求めているか、もしくはその人に何が欠けているかって、わかるんだろうと思う。
誤解も多いけれど。
でもたとえ誤解でも、他人が自分をどう見てくれているかが分かるという点ではとても参考になる。
他人に本を選んでもらえるのは幸せなことである。
その人が一瞬でも自分のために時間を割いてくれているということである。


と、喜んでいろんな人に聞いて回っていたら(ありがとう親切な皆様)、
うちの積読量&ウィッシュリストが結構な量に。
私の遅読具合だと今年1年分はすでにある感じ。
おおお。


調子に乗ってないで、消化に努めねば。。
今年はうきうき他薦キャンペーンです。