ウェブでもうちょいギブしたい。
(始めに;ギブ・ファーストとかテイク・ファーストみたいな英語があるかってのはスルーしてください。。。いい日本語が思い浮かばなかったの。。あと無駄に長いです流してください)
よく、”給料をもらう分だけ働く”という姿勢ではなく、”働いたその成果の対価として報酬を得る”のだと、
サラリーマンもきちんと自覚しようね、
と言われるけれど、
雇用側だけでなく、働く側もそのほうが気分がいいと思う。
”出したんだからその分はたらけよ”みたいなのよりも、”よく働いてくれてありがとーありがとー”という思いとともにお金はもらいたいもの。
もしくは、いかした企業なら、先にちょっと盛り上がりすぎの信頼と報酬を与えて、従業員ががぜんやる気になってそれ以上の成果を出してしまう、という関係もありだろう。
まあ、どちらにせよ、雇用側、被雇用双方が「テイク・ファースト」ではなく「ギブ・ファースト」の気持ちを持っているのがベストかな。
なかなかないけどそういう関係。
もちろん最悪なのはお互いが「テイク・ファースト」の気持ちを持っているときですね。。
世の中ギブ&テイクで進んでいく中で
テイクを確定しないとギブをしない、というポリシーの人はいるけど、
本人は合理的なようでいてそれは実際、結構効率が悪い。
テイクを確定してからギブをしようとする人は、その”合理性”によって
テイク・・受け取ったものよりも同等か、ちょっと少ないギブをしようとする。
自分が少し儲けるか、少なくとも損はしないレベルに保とうとするから。
そういう計算は本人が思うよりずっと、あからさまに周囲にわかる。
そういう人に対して周りの人というのは、態度を変える。
その人に与えた以上に返ってくるということはないから、
その人の能力に対してとても現実的な量をギブする。
しかし本人はそれに対してたいてい”もっともらってもいいはずだ”と思う。
思った憤りがまた”省ギブ”へ走らせる。テイクに対してのギブの節約だ。
それを見た周りの人はさらにその人の”省ギブ”に見合った分を与える・・。
ギブのデフレスパイラル。というか、テイクのインフレ。
人間関係もそんなによくない。
テイク・ファーストのマインドの人には結局テイク・ファーストの人ばかり集まる。
逆に、計算なしでとりあえずギブでいーじゃん、という人は、
適当なようでいて合理的である。
その人がテイク以上に、もしくはテイクのの確定もないうちに、”可能だから”という理由でギブ。
それをテイクしたほうは、返報性の衝動&その嬉しさで自分もオーバーにギブ。
そうすると本人がびっくりしてそれ以上にギブ。
そうするとそれをもらった人もまた盛り上がってギブ。
いつのまにか、生産性がテイク・ファーストのグループの倍くらいになってる。きっとテイクの量も。
人間関係も、ギブ・ファーストの人たちばかりのご機嫌な人間関係になる。
ギブ・ファーストの人間ばかりなら世の中幸せだけど、
そこに一人テイク・ファーストの人間がいたらそいつに全部取られて終わりじゃん、
と危惧する人がいると思うけど、
そこでそのグループが弱いと、テイク・ファーストの集団に変わってしまうけど、
ちゃんとどっちが”合理的”かわきまえた高等な集団だと、
その確信によってその”分かってない”人をも先に信じ、先に与え、
いつのまにかギブ・ファーストに「改宗」させてしまい、
その生産性の高いシステムを保ったりしているように見える。
ほんとはこういうのが国家だったり世界だったりすると
素敵なことになるんだろうけれど、
悲しいかな視野の狭い、でも声は大きくて力が強い人たちが、
”そんな「甘い」ことを言って”と人々の不安と猜疑心を煽るので、
水は低きに流れてしまい、
”お互い信頼し合ってるより、お互い疑い合ってるほうが安心だよね”
というよくわからない理論のテイク・ファースト集団になってしまっている。
信頼というのは信頼してみないと良さがわからないので、
信頼したことのない人たちにこのことを理解してもらうのは至難の技である。
なので、ギブ・ファーストというのはなかなかスタンダードになれない。
・・前置き長かったけど、で、ウェブ。
リアルはまあ、そんなわけでまだまだ何かと感じ悪いけど、
ウェブ2.0の世界はちょっと違う。
なんだかみんなギブしている。
こんなものまで・・と思うようなすばらしい素材やサービスが無料で溢れている。
ギブした人がもらったもの・・それはリスペクトだ。
リスペクトじゃ食えないじゃん、と思うけど、
それでいいのだ、という人が多い。
ウェブ2.0がこうやって始まったのはすばらしい。
”あちら側”世界の声の大きい人(Google様とか)が
ギブ・ファーストタイプだったのだ。
そっちが2.0のスタンダードになってしまった。
今更テイク・ファーストでは出せない。
フラットなウェブの世界でそんなことをしたら、
他からすぐに同じものが無料で出てきてしまう。
ギブ・ファーストの同調圧力がかかってる。
もちろんタダだよね?
そういう圧力。
しかし、問題が発生してしまった。
”あちら側”に純粋なギブ・ファースト集団が出来た結果、
”こちら側”に純粋なテイク・ファースト集団が出来てしまった。
それは利用者。私達である。
最近の私達はウェブによって、”タダでモノを受け取る”ことに
とても慣れてしまった。
このままだと”あちら側”が”ギブ・オンリー”集団で、
”こちら側”が”テイク・オンリー”になってしまう。
そういうのは成り立たない。
ギブだけでも、テイクだけでも人は死んでしまう。
サイクルがない、循環がない世界は死んでしまう。
どうにかして私達が”あちら側”にギブを届けなければ、
”あちら側”が死んでしまい、
死んでしまった”あちら側”からテイク出来なくなった”こちら側”も死んでしまう。
ウェブ2.0が死んでしまう。
それを回避するために、”あちら側”は、
”こちら側”がもっと”あちら側”に依存し、それなしでは、生活できないようになるように、
それが無くなるくらいならいくらでもギブするように、仕向けようとしている。
Google様はそれを利用する人が入力した情報を再利用して
使ってさまざまな収益を生み出している。
Googleから単にテイクするだけだった私達を
Googleに依存させ、Googleで生活させ、Googleで息をさせるところまで持っていった。
そこまでくれば、その場所に金を出してでもそのカモ達を釣りたい企業はたくさんある。
みんなこぞって広告を出すようになった。
利用者はテイクするだけで、他にギブしてくれるところがあるビジネスモデルだ。
モバゲー様やgree様、secondlife様達は、
もっとあからさまに生活を依存させようとしている。
人々が現実と同じように仮想のものにお金を払うように仕向ける。
アバターに、アイテムに、音楽に、アイコンに人々がお金を出すように。
それらが、現実世界と同じくらいの価値を持つように。
これは、第3者だけではなく、利用者が直接ギブする道も用意したビジネスモデル。
mixi様はGoogle様+αってかんじかな。
まあ、他にもいろいろあるとは思う。詳しくないのでこれくらいしか思い浮かばないけど。
ウェブ1.0まで、私達は基本的に、”サービスそのもの”にお金を払っていた。
はてな様も、最初はシンプルに、質問する人と答える人をマッチングさせ、
そこにお金が流れるシステムを作ってその手数料を取るというビジネスモデルだけだった(と思う)。
分かりやすいギブ&テイクだ。
でも2.0はそうはならなかった。そして今更、その手段はとりづらい。
お金は、取ったとしても小額になってしまう。
結果、私達は今、ウェブでテイクするサービスに対して、
とても少ないギブで済んでいる。
だぶついたテイク分をどうしよう。
そのまま受け取ったままにする?
・・多くの人は、気持ち悪いだろう(そうでもない??)。
じゃあ相応分を払う?
・・ウェブ企業が談合でもしてある日一気に有料にでもなれば可能かもしれないけど。。
じゃあ、、自分もその分お金じゃない方法でギブしちゃう?
それだ。私は今のところ、それしか思いつかない。
でも、問題が2つ。
ひとつめは、方法がない。
今のウェブ界は、技術のある人だけがきちんとしたギブを作れる。
ウェブサービス、もしくは、文章や素材。
ギブを生み出す方法が少ないのだ。
こういうことが得意でない人にはギブの仕組みが作れない。
ほとんどの人がテイク・オンリーになる。
私みたいなふつー(というか以下というか)の、個人情報も二束三文の人間が、ウェブから受けた分の恩恵をウェブに返せない。
ふたつめは、返報性が働きづらい。
ギブを多大に受けた相手に直接それ以上を返すのは脊髄反射で出来る。
でも他に返してといわれると躊躇する。
返さなくてもいいやん、という気にもなったりする。
ギブ・ファーストの集団の肝は、お互いへの信頼だ。
みんながお互いを信頼して、最初にギブする。最初に自分を投げ出すこと。
今、一部の人たちが、思い切って投げ出した結果、それ以上をテイクを得てきているよな気がする。
フラットであいまいなウェブの世界でもきちんと目だって貢献すれば、
それは対価を得るのだ。
2.0がもっと進んだら、それが加速されたらいいなと思っている。
そりゃあもう楽観主義である。楽観主義は決意だ。その方向へ進んでいくという。
みんながもっと貢献し合える方法を!与えられる方法を!そしてその筋道を!ツールを!
できればこのまま、リアルとは違う価値観を。
と願ってる。
願ってばっかりもあれだけど。一応私も考えるけど。でもまあ、がんばれみんな(笑)!